耳あか
耳あか
耳の穴を外耳道と言いますが表面は皮膚と同じです。皮膚は常に新陳代謝のため角質が生産され、古い角質が垢となってはがれ落ちます。これに分泌液などが加わって耳あかとなります。
通常は耳あかは自動的にベルトコンベアに乗ったように徐々に耳の外に排出されるので耳あかは溜まらないのですがこの自浄作用には個人差があります。自浄作用が耳あかの発生量に追いつかない人は耳あかが溜まり、やがて外耳道を塞いでしまいます。徐々にであれば完全に外耳道を塞いでもまださほどの難聴を感じないことがありますが、耳あかがさらに溜まって鼓膜に接触したり圧迫するようになると難聴や耳閉感をかなり強く自覚するようになります。
耳あかには湿った耳あかの人と乾いた耳あかの人が居ますが、これは遺伝的に決まるのだという研究結果があります。湿った耳あかは西洋人に多いため英語では英語ではear waxと呼ぶのですね。
耳あかをどのくらいの頻度で除去すればよいかは一人一人全く違います。急に耳のつまった感じが生じた時は耳あかが詰まったためとは限りません。突発性難聴や中耳炎の可能性もありますから自己判断せず出来るだけ早く耳鼻咽喉科を受診して下さい。
子供の外耳道は狭く、頻繁・突然に動きますし、うぶ毛が生えていることが多いので非常に除去が難しいものです。耳鼻科医でも耳を傷つけないように取るのは大変な作業です。家庭ではごく入り口の部分を取るだけにした方が安全です。下手に綿棒や耳かき棒を入れるとかえって耳あかを押し込んでしまって除去が困難になり除去に大変な苦痛を被ったり、最悪の場合鼓膜に穴を開けてしまう場合があります。