自分の声が響く
自声強聴
「自声強聴(じせいきょうちょう)」という症状です。 自分の声が正常の側より響いて聞こえる場合、考えられるのは伝音難聴や耳管開放症というものです。
伝音難聴について
自分の身体の中で発生した音のエネルギーは一部が中耳から鼓膜を通って外へ放出されるのですが、外耳道や中耳・鼓膜の音を伝えるシステムに障害があると(=伝音難聴)本来なら外界に出ていくべき音の一部が体内に籠ってしまい正常側より多く内耳に伝わるため自分の声が大きく聞こえます。 外耳の異物、耳垢栓塞、急性中耳炎、滲出性中耳炎、耳小骨の連鎖断裂、耳小骨の脱臼などが原因となります。
耳管開放症について
鼻の奥(鼻咽腔または上咽頭という場所です)は鼓膜の裏の部屋(鼓室といいます)と耳管と呼ばれる管で通じていて気圧の調節を行っています。この管は正常の場合普段は閉じていて嚥下した瞬間とあくびをした瞬間だけ一瞬開いてすぐ閉じる仕組みになっています。ところがこれが開きっぱなしになると自分の声が常に耳管を通じて耳に入ってしまい、自分の声が大きく聞こえたり、自分の呼吸音が常に聞こえたり、詰まった感じになります。これが耳管開放症です。